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今月の1位は、生き下手な作家・太宰治の人生に浮かんだひと時の安寧の島『津軽』(新潮社)

1位

書籍:津軽
(太宰治/新潮社)
レビュアー:ことなみさん 得票数:38
書評掲載日:2022-08-13 11:25:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/25634/review/279988/

苦い海に浮かぶ安寧の島「津軽」

名家津島家にとっては黒い種。友人にとっては愛すべき厄介な男、薄いつながりの糸でも大きな安らぎにしてきた哀しい人。
人生では自分の人生のあざなえる縄に周りをまきこんだひと。作家として私小説という泥の浮き沈みに身を任せ、女体を巻き添えにして沈んでしまった人。生きる悲しみにあふれた生き方に流されていった人。野獣派とはそれぞれ勝手な生き方を選んだ人々。大雑把に一括りにされた作家のひとり。
「津軽」を読めば心の底に潜んでいた悲しみに気がつく。…続きを読む

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2位

書籍:宝島
(スティーヴンスン/光文社)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:37
書評掲載日:2022-08-22 05:25:36
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/211151/review/280020/

最初から最後まで、面白くて目が離せない。“やりなおし”甲斐のある一作!

かつて世界中の海を荒らし回った伝説的な大物海賊が、隠した財宝のありかを記したという地図。
腕に覚えがある者ならば誰もが欲しがるその地図を手に入れた少年が、海賊たちを出し抜いて、お宝を手に入れるべく大海原へと乗り出していく冒険譚。
あまりにも有名な物語なので、すっかり知っているつもりになっていたけれど、きちんと読むのは初めて、これもまた例によって例のごとく 『やりなおし世界文学』からの派生読書だ。…続きを読む

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3位
笑うマトリョーシカ
書籍:笑うマトリョーシカ
(早見和真/文藝春秋)
レビュアー:darklyさん 得票数:36
書評掲載日:2022-08-03 21:13:43
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/309481/review/279614/

清家一郎という政治家を操っているのは誰か?マトリョーシカの中には誰がいるのか?実は物語自体がマトリョーシカとなっている。

官房長官にまで昇りつめた政治家清家一郎は将来の総理大臣候補だ。右腕の政策秘書として清家一郎をここまで育てたと自負している鈴木俊哉と一郎は愛媛の名門高校の同級生だ。一郎の父親は有力政治家であった。一郎の母親である浩子が東京のクラブでホステスをしていたころに恋愛関係となり一郎を身籠った。浩子は一郎に政治家になるよう小さい頃から言い聞かせている。…続きを読む

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3位
ギュレギュレ!
書籍:ギュレギュレ!
(斉藤洋/偕成社)
レビュアー:ぱせりさん 得票数:36
書評掲載日:2022-08-14 09:06:47
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/244366/review/279891/

自称トルコ人の不思議な商人から最初に買ったものは、空飛ぶ足ふきマットだった。

自称トルコ人の不思議な商人から、「ぼく」が最初に買ったものは、空飛ぶ足ふきマットだった。へんてこな理屈に煙に巻かれるように入手した足ふきマットがただのマットではないことに気がついたのはトルコ人が帰ってから。…続きを読む

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5位

書籍:欲望という名の電車
(T.ウィリアムズ/新潮社)
レビュアー:hackerさん 得票数:34
書評掲載日:2022-08-17 17:02:58
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/50855/review/280077/

「『欲望』という名の電車に乗って、『墓場』という電車に乗りかえて、六つ目の角で降りるように言われたのだけれど―『極楽』というところで」(ブランチ登場場面での彼女の最初の台詞)

戦後アメリカの演劇界の巨匠というと、必ず名前が挙がるのが、テネシー・ウィリアムズ(1911-1983)とアーサー・ミラー(1915-2005)です。二人の大きな違いというと、ミラーは『るつぼ』(1953年)のような社会的側面を意識した作品も多く残しているの対し、ウィリアムズの方は自身の生活から材をとった作品ばかりだとされています。その中でも、1947年にブロードウェイで初演された本書は、間違いなく彼の代表作でしょう。…続きを読む

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5位
にっこり、洋食 ; おいしい文藝
書籍:にっこり、洋食 ; おいしい文藝
(江國香織、村上春樹、森茉莉、阿川佐和子、中谷宇吉郎、池田満寿夫/河出書房新社)
レビュアー:薄荷さん 得票数:34
書評掲載日:2022-08-19 07:05:59
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/310518/review/280221/

おいしい文藝シリーズ、第14弾。テーマは『洋食』です。

基本的に「洋食」は、西洋料理をアレンジした「日本食」。 なじみの無い異国の料理を日本人が受け入れやすいように、あるいは日本で手に入る材料で作れるように、日本の優秀な料理人たちがその知識と技術を尽くして作り上げた料理なのです!
トロトロ熱々ドリア、ケチャップたっぷりナポリタン、大根おろしがのった和風ハンバーグ、かわいいたんぽぽカラーのオムライス・・・あなたが思いつく、そして大好きな洋食はなんですか?…続きを読む

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7位
汝、星のごとく
書籍:汝、星のごとく
(凪良ゆう/講談社)
レビュアー:茜さん 得票数:33
書評掲載日:2022-08-27 18:35:59
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/310725/review/280558/

本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。

ストーリーは暁海と櫂の視点で綴られていく。二人が出会い成長していくストーリー。 読んでいる最中、私の頭の中では何度も「呪縛」という言葉が浮かび上がった。小さな島という閉鎖的な社会では小さな出来事もオープンにされてしまう。
故にそこに暮らす人が思う普通以外は翌日には人々の話題となってしまう。…続きを読む

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7位
14歳から考えたい 優生学 (A Very Short Introduction)
書籍:14歳から考えたい 優生学 (A Very Short Introduction)
(フィリッパ・レヴィン、斉藤隆央/すばる舎)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:33
書評掲載日:2022-08-01 09:11:22
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/304870/review/279507/

「誰」は「誰」より「優れて」いるのか? それを「誰」が決めるのか?

優生学は、英語ではeugenicsで、ギリシャ語の「eu」=「よい」、「genos」=「誕生」から来ている。端的に言えば、優れた血統を残し、劣った血統をなくすことで、人類全体の質を向上させようとする思想である。…続きを読む

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7位
聖なる水の祀りと古代王権・天白磐座遺跡
書籍:聖なる水の祀りと古代王権・天白磐座遺跡
(辰巳和弘/新泉社)
レビュアー:休蔵さん 得票数:33
書評掲載日:2022-08-01 07:31:33
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/309619/review/278570/

自然への畏敬の念が形として残った遺跡の紹介。考古学の成果のなかでもあまり報道されることのない分野で、新鮮な面白みもありました。

 古来、人々は自然物をカミあるいはカミの依り代として祭祀の対象としてきた。山そのものということもあれば、御神木と称して巨木そのものを祀ることもある。そして、巨岩を磐座とみなして祭祀の対象としてきた。しかしながら、それらの実態は分からないことが多い。本書が取り扱う静岡県浜松市の天白磐座遺跡は、巨岩祭祀遺跡に発掘調査のメスが入れられた稀有な事例のひとつである。…続きを読む

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10位

書籍:黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇
(ポオ/岩波書店)
レビュアー:三太郎さん 得票数:32
書評掲載日:2022-08-04 04:24:04
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/147121/review/279427/

エドガー・アラン・ポーの代表作、「アッシャー家の崩壊」と「黄金虫」を読む。

ポーの作品をレビューするのは「黒猫/モルグ街の殺人」以来二冊目だ。表題の2作品についてレビューしてみよう。
ポーの代表作と言われる「アッシャー家の崩壊」は以前にNHKの100分de名著に取り上げられたのを観たので筋は知っているのだが、タイトルの「家」というのは建物を指すのか一族を指すのか疑問だった。…続きを読む

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  1. 365bookdays編集部

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