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【作家を読む】対話から生まれる身体論の新たな地平  研究者・伊藤亜紗 おすすめ5選

今回ご紹介するのは、 障害を通して、人間の身体のあり方を研究している、伊藤亜紗さん。
福岡伸一さんが推薦文を寄せた『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(2015年・光文社)で注目を集め、視覚や身体に障害をもった人たちとの対話を重ねることで、身体と心の相関について研究を重ねられている注目の若手研究者です。

伊藤亜紗さんのプロフィール
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授 東京工業大学環境・社会理工学院社会・人間科学コース准教授 マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。 主な著作に『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮出版社)、『どもる体』(医学書院)、『情報環世界』(共著、NTT出版)がある。
伊藤亜紗オフィシャルHP http://asaito.com/

2019年9月に刊行された『記憶する体』(春秋社)をはじめ、伊藤亜紗さんの著作をご紹介します。

 

障害をもつ人の11のエピソードをもとに、体に蓄積する記憶と知恵を考察した身体論

記憶する体


書籍:記憶する体
(伊藤亜紗/春秋社)
レビューを書く:https://www.honzuki.jp/book/281832/ 

 

目の見えない人の「見方」に迫りながら、「見る」ことそのものを問う

目の見えない人は世界をどう見ているのか


書籍:目の見えない人は世界をどう見ているのか
(伊藤亜紗/光文社)
レビューを読む:https://www.honzuki.jp/book/233267/  

スリリングで、広い地平を拓く本である。著者の専門は美学・現代アートだが、元々は生物学を志していたという。 生物と美学と盲目が一体全体どうつながるんだ?といささか不思議な三題噺である。 最初の疑問が読み進めるうちにほぐれ、3つの視点が見事に調和していく、一風変わった「身体論」の1冊。(ぽんきちさん)
見えるからこそ見えない世界がある。見えない人は世界をどう見ているのか。知的好奇心を刺激してくれる一冊でした。(allblue300さん)

 

ヨシタケシンスケさんと考えた、“ちがい”について

みえるとか みえないとか



書籍:みえるとか みえないとか
(ヨシタケシンスケ,伊藤亜紗/アリス館)
レビューを読む:https://www.honzuki.jp/book/267980/  

絵本の中に、〈「みえないから できないこと」は、たくさんあるけど、「みえないからこそ できること」も、たくさんある。〉という文章があるのですが、とっても励まされました。できないことは「できない」と割り切る。 どうすれば「できる」のか考える。 ゴール(結果)に向かって行くときに、同じ方法である必要はない。 やり方を変えたって良いし、順番を変えたって良い。 人と同じやり方にこだわることなく、自分の道(やり方)を見つけて欲しいな。(ぱんだのままさん)

 

吃音という「謎」に迫った画期的身体論

どもる体



書籍:どもる体
(伊藤亜紗/医学書院)
レビューを書く:https://www.honzuki.jp/book/281827/  

 

パラリンピックを前に。ブラインドスポーツを知る最適の一冊

目の見えないアスリートの身体論 なぜ視覚なしでプレイできるのか



書籍:目の見えないアスリートの身体論 なぜ視覚なしでプレイできるのか
(伊藤亜紗/潮出版社)
レビューを書く:https://www.honzuki.jp/book/252763/  

 

「目の見えない人は、視覚を持たないゆえに、視野が広い」(『目の見えない人は世界をどう見ているのか』より)
身体性について知れば知るほど、自分の見知っている世界がいかに狭いものかが見えてきて、くらくらとする、伊藤さんの著作。
テーマの着眼点もユニークですが、リーダブルでまっすぐな、人柄がにじみ出た文章にもファンが多い方です。 ぜひ手に取ってみてほしいと思います。

 

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  1. 365bookdays編集部

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